※4月11日15時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映
東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況
イドリブ県、ハマ県北部の状況
まとめ:
- 過去24時間、露/シリア政府は、イドリブ県東部と南部で複数の空爆を実施した。政府軍と反政府勢力間の地上戦は起きておらず、前線に動きはない。
- 過去24時間、反政府勢力(HTS)と元ヌスラ戦線(HTS)間での戦闘は発生していない。
HTSは、東グータ地域からイドリブ県南部へ避難したジェイシュ・アルイスラム司令官を探しており、一部戦闘員を拘束したとの情報がある。今後、イドリブ県では、HTSー反政府勢力間の散発的な衝突が起きることが予想される。
東グータ地域の状況
まとめ:
- 4月10日深夜、民間人と戦闘員(とその家族)約4,000人を乗せたバスが、東グータのドゥマ地区から出発した。同10日、避難者は、シリア北部のアル・バブ市に到着した。
11日に入り、退避バスの動きが止まっている。(参考) - 世界保健機関(WHO)は、同機関の医療センターが受け入れたドゥマ地区の患者のうち、500名が”毒性のある化学物質へばく露した症状”があると発表した。また、WHOは、ドゥマ地区で毒ガスが使用されたことを示す多くの証拠があると伝えている。(参考)
- 検証サイト(Bellingcat)は、東グータのドゥマ地区での化学兵器攻撃について、オープンソースでの検証を行った。結果、「(シリア政府軍の)Mi-8機(ヘリコプター)が塩素ガスの入ったガスボンベを投下し、建物にいた34名が殺された」と結論づけた。(参考)
- シリア政府の化学兵器使用疑惑を受け、米国政府がシリアに対し攻撃を行う可能性が高いとの報道がある。シリア政府は、首都ダマスカス南部にある空軍基地から、戦闘機を引き上げている。
アフリン地域の状況
- 過去24時間、アフリン地域では戦闘行為は行なわれていない。
- シリア北部ベル市近郊(アザズ市西部)に、東グータ地域からの避難者用キャンプが設置された。キャンプの設置を担当したトルコ赤新月社は、3,500人(約700世帯)が生活できる規模であるとしている。
- トルコ大統領は、「”然るべき時が来れば”アフリン地域をアフリンの人々へ引き渡す」とし、また、その時期を決める意思決定者はトルコ当局であることを示唆した。露外相が、アフリン地域を正常化するには、(トルコ政府が)アフリン地域をシリア政府に引き渡すことが一番簡単な方法だ、と発言したことを受けて。(参考)
- トルコ政府は、建設中の国境検問所について、2018年5月中旬までに利用できるようになると発表。同検問所は、アフリン地域南西部に位置している。(参考)
- 4月10日、東グータ地域ドゥマ地区からの避難者が、シリア北部アルバブ市に到着した。
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