アートから見えるセルビア文化 – 現代アート美術館【ベオグラード】

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みなさん、こんにちは!

本日は、ベオグラード観光についての記事です。

ベオグラードでは、12月なのに気温は21度!

程よい日差しもあり外出日和なので、友人から勧められた現代アート美術館にいきました。

バスを降り、芝生の広がる大きな公園を抜けると、美術館が見えてきます。

建物に入ると、「ハロー」と英語で声をかけられました。

受付の30代くらいの女性です。
気さくな方で、入館料を支払うと、たくさん投げかけた質問に一つ一つ丁寧に答えてくれました。

じっくりと作品をみて、3時間ぐらい滞在しました。

その中で、1階のライカ・ボシュコビッチさんの作品が最も印象に残りました。

月がテーマの作品で、光の当て具合で、地球にも見えるような作品でした。

この変化を、石材、光沢のある素材、映像を交えて質感を通して表現しているのが絶妙だと感じました。

2階は、ジョラン・ナスコウスキーさんの「公な秘密」と題された作品展です。

社会批判的な作品が中心です。

人種差別、監視社会、人工知能技術の進化の社会への影響、ケネディ暗殺事件など、よく取り上げられる社会問題を、アートを通じて表現していました。

受付の女性に聞くと、展示されている3人の芸術家の中では、このジョランさんが最も有名だそうです。

彼の作品で印象に残っているのが、1999年のNATO空爆が始まる前後のテレビ映像をスライド式に切り取って展示した作品です。

1分ごとの切り取りで、空爆開始直後に、画面が青一色の背景になり、「ノー・シグナル」との白文字が映し出されています。

旧ユーゴスラビアに住んでいた人々は、どのような気持ちでこの画面を見ていたのでしょうか、、

展示作品は、プロジェクターからの映像、スピーカーからの音、スクリーンに映し出す動画、天井から吊り下げたモノなどを利用していました。

現代アートでは、空間丸ごとを作品としているのだなと理解しました。

絵画や彫刻のイメージしかない自分としては新鮮な体験でした。

3階には、テキスタイルを使ったアート作品が並んでいました。

面白いことに、アート作品をたくさん見ると、目に入る情報がアートに見えてきます。

ブラインド越しに見える風景が、アートに見えたので、写真に収めました。


この美術館の入館料は、600ディナール(約800円)。

セルビア人の心の中を垣間見れたようで充実した時間を過ごすことができました。

アート作品を通してセルビア文化に触れたい方は、是非とも、現代アート美術館へ足を運んでください。

現代アート美術館HP:

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写真集:

美術館の外観:有名なセルビア人建築家がデザインした建物。6つのダイヤモンドで構成されています
美術館の内装:美術館は広く解放感があり、ゆったり回れます
Rajka Bošković:月の展示
Rajka Bošković:月と地球
Zoran Naskovski氏の展示「公な秘密」
Zoran Naskovski氏:NATO空爆前後のテレビ映像の展示
ブラインド越しのベオグラードの街並み
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