東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況(5月5日時点)

※5月5日15時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映
東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況

イドリブ県、ハマ県北部の状況

まとめ:

  • 露・シリア政府は、イドリブ県南部・ハマ県北部に対し空爆と砲撃のよる攻撃を実施。イドリブ県ナカヤルへの空爆では、民間人6名が死亡し12名以上が負傷した。(参考
  • 米政府は、ホワイト・ヘルメット(WH)への資金拠出を停止することを検討している。先月、米大統領が、シリアからの撤退を示唆したため、2億ドル(約220億円)の支援金拠出が再検討となった。WHへの資金拠出は、この拠出金の一部。これまで、米政府は、WHに対し3,300万ドル(約33億円)を拠出している。(参考)(参考2

    ※ホワイト・ヘルメットは、シリア北部のみでなく、シリア全土で捜索救助を中心とした活動を行っている。シリア国内の予算規模と比較すると、これまでの拠出額(約33億円)というのはそれほど大きい金額ではない。資金拠出が停止される可能性は低いと考える。支援団体にとって、シリア支援のための資金確保が難しくなってきているのは事実。

地図:イドリブ県、ハマ県北部、アレッポ県西部(2018年1月末時点)
Derived from work by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

東グータ地域の状況

まとめ:

  • 化学兵器禁止機関(OPCW)は、ドゥマ地区での化学兵器使用に関する第一回目の調査を完了したと発表。入手したサンプルは、指定の研究所に運ばれ、分析結果が出るまでに3-4週間掛かるとしている。報告書の発表時期については未定。(参考

    ※OPCWは、シリア政府による化学兵器使用を検証するための、4月21日からドゥマ地区へ調査団を派遣していた。5月4日までで、計14日間の調査となった。当初、露政府が調査の許可を出さなかったことに加え、国連(UNDSS)安全管理チームがドゥマ地区を訪問した際、襲撃や爆発を受け、調査実施が難航していた。

  • ******

  • ダマスカス南部の包囲地域(ヤルモック:イスラム国支配)では、政府軍が軍事侵攻を継続。5月3日、政府軍がヤルモックを南北に寸断。両勢力間で激しい戦闘が続いている。
  • 5月4日、ヤルモック東部の包囲地域(ヤルダ、ベビラ等)では、反政府勢力と露政府との合意に沿い、住民の避難が始まった。第一陣では戦闘員と住民650名が、シリア北部のアフリン地域へ避難した。引き続き、退避措置は続くと報じられている。(参考

地図:東グータ地域(2014年2月27日初版作成)
Created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 3.0 license

アフリン地域の状況

  • 過去24時間、アフリン地域では衝突は起きておらず前線に動きはない。
  • 米政府は、アフリンの住民の帰還が妨害されているとし、アフリンの人道状況について懸念を示した。また、トルコ政府が露政府から「S-400」防空システムを調達することについて、NATO同盟国として相互運用可能な兵器ではないとし、懸念を示した。(参考

地図:アフリン地域(2018年1月21日作成)
map created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

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