東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部の状況(3月23日時点)

※3月23日午前11時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映

東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部の状況

写真:トルコで生活するシリア人家族の住居。
国際移住機関(IOM)の調査では、10%の世帯が未完成、または老朽化した建物に住んでいる。
2018年3月時点で、トルコには350万人以上のシリア人が避難生活を送っている(UNHCR)。
これは、世界で最も多くの難民を受け入れていることを意味する。
日本の難民受入数は、全体で2,512人(WB, 2016年

イドリブ県、ハマ県北部の状況

まとめ:

  • 露/シリア政府軍は、イドリブ県北部と東部で空爆と砲撃による攻撃を行った。東部での空爆では民間人が犠牲となっている。
  • 3月20日、北部ハレム市の市場を標的とした空爆が行なわれ、民間人40名が死亡した。
  • 新たに4勢力が反政府勢力(JTS)に合流した。
  • 過去24時間、ハマ県北部・イドリブ県東部・西部では、政府軍と反政府勢力間の地上戦での衝突は起きていない。
  • 過去24時間、元ヌスラ戦線(HTS)と反政府勢力間(JTS)間の衝突は起きていない。

地図:イドリブ県、ハマ県北部、アレッポ県西部(2018年1月末時点)
Derived from work by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

東グータ地域の状況

まとめ:

  • 過去24時間、露/シリア政府軍は、北部ドゥマ地区と南部で大規模な軍事作戦を実施した。
  • 3月22日から23日にかけ、政府軍は北部ドゥマ地区の市街地に対し、集中的な空爆と砲撃が行なわれた。砲撃では焼夷弾が使用されたとの報道もある。この攻撃により、ホワイト・ヘルメットスタッフ3名が死亡した。
  • 政府軍は、南部イルビン地区、アインタルマ市に対する攻撃で焼夷弾を使用した模様。焼夷弾による攻撃を受けた地域では、火災が発生している。
    ※焼夷弾は、焼夷剤を装填した爆弾であり、焼夷剤を燃焼させることで、攻撃対象物・地域を火災に追い込むように設計されている。
  • 3月22日、露政府を介し、シリア政府とアハラールアルシャムが和解条件に合意したことを受け、ハラスタ地区から住民と戦闘員の避難が始まった。政府系メディアは、ハラスタ地区から避難するのは、戦闘員1,500名と民間人6,000名でイドリブ県に移動すると報じている。シリア軍関係者は、残りの民間人18,000人がシリア政府管理下でハラスタ地区に留まるとしている。(参考

  • 国境なき医師団(MSF)は、政府軍の東グータ地域への侵攻により、MSFが支援している多くの医療施設が政府軍支配下となり、医療施設は20施設から1施設になったと発表。急な前線の動きにより医療用品を持ち出すことができず、また、政府軍による医療用品の域内への搬送は許されていないため、病院の医療用品は不足している。病院の対応能力は極めて低くなっているが、MSFは医療サービスを提供し続けるとしている。(参考
  • 東グータからの避難者用キャンプで支援を行う支援団体(NRC)は、避難者の状況について、警鐘を鳴らした。避難者の多くは、学校やひどく損傷している建物に住まわせられているが、十分なスペースが無いため、屋外やプラスチックシートで覆った即席テントで眠る人達がいる。(参考

地図:東グータ地域(2014年2月27日時点)
Created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 3.0 license

スポンサーリンク:
1日あたり150円の支援で途上国の子供たちに希望を

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
レクタングル(大)広告

シェアする

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告