東グータ地域では、シリア政府による虐殺が続く中、停戦に向けた国連決議の調整が行われています。
国連決議2401の内容、採択条件、投票日など、基本的な部分をこの記事にまとめました。
決議内容の詳細については、こちらを参考にしてください。
何を定める決議なのか
主に、3点について定められています。
草稿では、1)30日間の停戦、2)妨げられることのない人道支援のアクセス、3)治療を必要とする患者の避難、を条件としています。
この決議は、シリア全土に適用することを前提としているもので、特別の地域のみ(例:東グータ地域)に適用されるものではありません。
誰が決議を起草したのか
スェーデンとクェートです。
2月6日、国連人道調整官が1ヶ月の停戦合意を呼びかけたことを受け、スェーデンとクェートが、停戦に向けた国連決議を起草しました。
草稿では、シリア全土での停戦合意を提案していますが、イスラム国とヌスラ戦線への軍事作戦は除くとされています。
採択されるための条件とは?
2つの条件があります。
1)1つ目の条件は、9カ国が賛成票を投じることです。
2)もう1つの条件は、(常任理事国により)拒否権が行使されないことです。
シリア紛争が始まった2011年以降、ロシア政府は、これまで拒否権を11回行使しています。
ロシア/シリア政府は、草稿の内容について難色を示しています。
ロシア政府は、具体的な訂正箇所や修正内容については明言していないため、投票時に拒否権を行使する可能性があります。
投票日は?
当初、2月23日に投票が行われる予定でしたが、延期されました。
クウェートの国連大使は、2月24日 17.00 GMT(日本時間 25日午前2時)に投票が行なわれるとしています。
結果は?
2月24日 13.00 EST(日本時間25日午前3時)頃、国連安全保障理事会で投票が行われ、全会一致で国連決議が採択されました。
会議では、国連事務局長は、全ての当事者に対し、国際人道法と人権法を守ること求めました。
しかし、2月25日時点で、シリア政府軍による東グータ地域への攻撃は続いていて、トルコ軍によるアフリンでの軍事作戦も続いています。
参考資料
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