※5月3日15時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映
東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況
イドリブ県、ハマ県北部の状況
まとめ:
- 露/シリア軍は、ハマ県北部とイドリブ県西部で複数の空爆を行った。イドリブ県西部ジシュル・アシュシュグルへのミサイル攻撃では、民間人5名が死亡し、複数名が負傷した。
- 5月3日、イドリブ県サラケブ市では、不発弾として残っていたクラスター爆弾が爆発し、民間人3名(子ども1名を含む)が死亡した。
※ クラスター爆弾は、小爆弾の10%-40%が不発弾となり地上に残るため、紛争後も住民にとって地雷と同様の脅威となる。オスロ条約で、クラスター爆弾の生産、貯蔵、使用、移譲が禁止されており108カ国が署名国となっているが、米国、露、シリア政府は署名国になっていない。シリア紛争では、露/シリア政府がクラスター爆弾を使用しており、クラスター爆弾による民間人被害が報告されている。(参考)
- 5月3日、イドリブ県北部で簡易爆発物が爆発し、反政府勢力の戦闘員複数名が死亡した。反政府勢力(ファイラック・アルシャム)戦闘員の車輌を狙った暗殺行為だった模様。
- 5月3日、イドリブ県北部ダナ近郊で、自動車爆弾が爆発し、民間人4名が死亡し10名が負傷した。爆発があったのは、国際NGO(IRC)の事務所前。主犯は不明。(参考)
※NGOが直接の標的になったのであれば、イドリブ県での支援活動に影響を及ぼす事件。シリア北西部には、多くのNGOが現地事務所を置いている。
東グータ地域の状況
まとめ:
- CNN:化学兵器禁止機関(OPCW)は、埋葬された化学兵器被害者の遺体を掘り出し、医用生体サンプルを入手する方法を探っている。OPCW広報担当官は、現在証拠を集めている状況であるとし、調査報告書の発表時期は不明であると伝えた。(参考)
- シリア軍は、ダマスカス南部の包囲地域(ヤルモック:イスラム国支配)で軍事侵攻を継続。同地域には、連日空爆と砲撃が行なわれている。地上軍の侵攻も続いており、イスラム国は徐々に支配地域を失っている。住民の多くはパレスチナ難民。(参考)
- 5月3日、ヤルモック東部(ヤルダ、バビラ等)では、戦闘員の撤退と住民の避難が始まった。3日、避難者を乗せた第一陣のバスが出発した。今後、シリア北部へ約5,000人が移動する。
同日、露憲兵は、バビラとヤルダ地区に入域した。(参考) - 5月2日、ホムス県の包囲地域(ホウラ、ラスタン、タルビセ等)では、反政府勢力が露政府の提示した条件に合意した。武器の放棄とシリア北部への撤退が条件とされている。同地域は、包囲地域の中で最も多くの住民を抱える地域だった。
政府軍は、イラン軍と露軍の後援を受け無差別攻撃を行っていた。(参考)
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アフリン地域の状況
- 5月1日、アフリン南西部ジャンダリスで反政府勢力間の衝突が起きた。アハラール・アルシャムとアハラール・シャルキヤ間の衝突だった模様。衝突の原因は不明。
- その他、アフリン地域では大きな衝突は起きていない。
5月3日時点で、タルリファート地域はクルド人民防衛隊(YPG)と親シリア武装組織(NDF)が支配している。
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