※4月6日15時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映
東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部の状況
イドリブ県、ハマ県北部の状況
まとめ:
- 過去24時間、露/シリア政府軍は、イドリブ県中部とハマ県北部で複数の空爆を実施した。ハマ県北部では、政府軍による砲撃が続いている。
- イドリブ県北部(アレッポ市西部)では、元ヌスラ戦線と反政府勢力(ヌル・アルジンキ)間で衝突が続いている。ヌル・アルジンキを後援するため、他の自由シリア軍勢力が戦闘に参加するとの情報もある。(参考)
- 4月6日、トルコ軍派遣団がハマ県北部前線モレック市とイドリブ県南部カンシェクン市を訪問した。監視所の候補地を視察した模様。両地域ともに前線に位置している。
この候補地とは別に、トルコ政府はイドリブ県西部ジシュル・アシュシュグル付近に8つ目の監視所を設置したと発表した。(参考) - トルコ政府系支援団体(IHH)は、イドリブ県北部のトルコ国境沿いに、新たな国内避難民キャンプを設置した。同キャンプには、避難者350世帯が受け入れられた模様。
※東グータからイドリブ県に避難したのは、約5万人とされており、イドリブ県には150万人(沖縄県の全人口と同規模)の避難者が生活していると言われている。(参考)
東グータ地域の状況
まとめ:
- 4月6日、東グータ地域ドゥマ地区からは、住民の避難が続いていたが、露政府との交渉で、反政府勢力(ジェイシュ・アルイスラム)が新たな提案を行ったため、退避措置が中断された。反政府勢力は、新たな合意に向けて交渉を行っていると報じられている。提案の主な内容は、1)ダマスカス南部への撤退と、2)武装した反政府勢力が域内に留まること、である。露政府は、明日7日に回答を出す模様で、交渉が決裂した場合は、政府軍による軍事作戦が始まる。
ドゥマ地区では、4陣目の避難用バスが用意されていたが、この交渉を受けて、退避措置は中止された。(参考1、参考2)
※直接確認できた範囲では、ドゥマ地区には、域外避難に強く反対する住民がいる一方で、避難を希望する住民や、域外での医療措置が必要な多くの民間人がいる。政府軍による軍事作戦が始まった場合、新たな民間人被害者が出ることになる。
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