※4月14日15時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映
東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況
イドリブ県、ハマ県北部の状況
まとめ:
- 過去24時間、イドリブ県及びハマ県では、露/シリア政府による空爆は行なわれていない。また、地上戦も行なわれておらず前線に動きはない。
- 反政府勢力は、米英仏によるシリアへの攻撃について、7年間に亘る紛争に変化を及ぼすことはないとした。シリア政府は、残りの反政府勢力支配地域(イドリブ、ダラァなど)を攻撃することに言及した。イラン当局者は、次の標的はイドリブ県であると示唆。(参考)
※イドリブ県には、150万人の国内避難民(住む場所を失った人々、他の県から避難してきた人々)がいる。トルコ軍が、少なくとも9ヶ所の前線に監視所を設置し駐留している状況で、地上戦での軍事侵攻が行われる可能性は低いと考える。(参考)
東グータ地域の状況
まとめ:
- 4月13日未明から14日に掛けて、東グータのドゥマ地区では、住民と反政府勢力(ジェイシュ・アルイスラム)戦闘員の避難手続きが継続。100台近くの避難用バスが用意され、住民と戦闘員はシリア北部へ避難した。今回のバスが最終便と報じられている。(参考)
- 4月14日、化学兵器禁止機関(OPCW)は、化学兵器使用に関する事実調査のため、東グータ地域のドゥマ地区入りすることを改めて伝えた。調査の実施時期については明らかにされていない。4月14日にドゥマ地区入りし調査を開始する予定だったが、米仏英のシリア攻撃を受け、調査を延期していた。(参考)
- 4月14日3時頃(シリア時間)、米英仏政府は、シリアの化学兵器関連施設3ヶ所(首都ダマスカス郊外、ホムス西部)を攻撃した。
米軍は、シリアの首都ダマスカス郊外の科学研究センター等に対し、76発のミサイル攻撃。米仏英軍は、ホムス西部にある化学兵器貯蔵庫とサリン製造工場、シリア軍指揮所に対し攻撃。(地図1)
攻撃対象となった場所の地図はこちら。(地図2)
- トルコ外相は、米英仏によるシリア政府に対する攻撃は”適切な対応”であると発言。(参考)
- 国連事務総長は、シリアに対する米国主導のミサイル攻撃について”注視”しているとし、攻撃を実施した国は、国連憲章と国際法の規定に沿う義務がある、と発言した。(参考)
- 仏国防省は、シリアでの米英との共同軍事作戦について、露政府に事前に通知していたと発表。4月14日、米英仏が、シリアの化学兵器関連施設3箇所を攻撃したことについて。(参考)
- 露政府は、発射されたミサイルの多くを撃ち落としたと発表。イスラエル政府は、米大統領の指示は”超えてはならない一線(red-line)”を超えたと発表。(参考)
- 露、シリア、イラン政府は、米政府による シリア攻撃について、深刻な結果を招くと伝えた。在米ロシア大使は、世界で最も多くの化学兵器を備蓄している国として、米政府は他国を避難する”道徳的権利”はないと発言。イラン政府は、米仏英による攻撃は、地域的な意味合いを持つとした。(参考)
*** 以下、米英仏によるシリア攻撃について ***
アフリン地域の状況
- 過去24時間、アフリン地域では戦闘行為は行なわれておらず前線に動きはない。
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