東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部の状況(3月18日時点)

※3月18日午前11時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映

東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部の状況

写真:シリア国内のパレスチナ難民キャンプの様子。
1948年にイスラエルが成立した際、多くのパレスチナ人が故郷を追われ難民となった。
シリアでは、2015年時点で約53万人のパレスチナ難民が生活していたが、シリア紛争後、その多くが隣国へ避難した。現在約20万人がシリアで生活している。(参考資料
©UNRWA/Taghrid Mohammad.

イドリブ県、ハマ県北部の状況

まとめ:

  • 3月17日、トルコ軍の車列がイドリブ県入りした。アレッポ市西部の前線(アナダン市)に新たな監視所を設置する模様。(参考
  • 過去24時間、イドリブ県・ハマ県北部では、露/シリア政府軍による空爆は実施されなかった。
  • 過去24時間、ハマ県北部・イドリブ県東部・西部では、政府軍と反政府勢力間の地上戦での衝突は起きていない。
  • 過去24時間、元ヌスラ戦線(HTS)と反政府勢力間(JTS)間の衝突は起きていない。
  • 3月18日、元ヌスラ戦線(HTS)は、包囲されているフォア・カフラヤ地域に潜入し攻撃を試みたが、親政府武装組織(NDS)に撃退された模様。この事件により、犠牲者が出ている。

地図:イドリブ県、ハマ県北部、アレッポ県西部(2018年1月末時点)
Derived from work by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

東グータ地域の状況

まとめ:

  • 過去24時間、露/シリア政府軍は、東グータの全域で軍事作戦を継続。
  • 南部では激しい空爆と砲撃が行なわれ、引き続き、民間人に犠牲者が出ている。
  • 3月17日、露/シリア政府軍は、南部カフルバトナ地区、サクバ地区を制圧した。同地区の住民は、ハムリエ検問所から政府軍支配地域へ避難した模様。
  • 3月17日、シリア政府軍は、ハラスタ地区を対象とし、24時間の停戦(政府軍及びその関連武装組織による攻撃の停止)実行することを発表した。この停戦は、民間人に退避させることを目的しているとしている。反政府勢力のイドリブ県への撤退を条件としており、18日中に条件に合意しない場合は、軍事侵攻を再開するとしている。(参考

  • 国連は、東グータの状況に関する報告書を発表した。(参考
    • 概要は、以下の通り:
    • 3月11日以降、2万人が東グータ地域から(シリア政府軍支配地域へ)退避した。避難者の多くはハムリエ地区出身者。少なくとも避難者51人が病院での治療を必要とする患者。
    • ドウェイル・キャンプ(東グータからの避難者が居住を許される場所)で生活する避難者に対して行なわれた聞き取り調査を実施。多くの避難者が、グータ内で薬や医療サービスへのアクセスができなかったことから、健康状態に問題(腸内感染、肝臓炎、皮膚病、心的外傷)を抱えている。
    • 国連職員は、3つの避難者用キャンプ(ドウェイル、アドラ、ヘルジェレ地区)を定期的に訪問している。
      ※支援の実施、生活環境を監視しているものと思われる。政府の介入がないのであれば良い兆候。モニタリングには、国際スタッフが必ず同行すべき。拠点を設置した方が良いのでは。
    • これまで、国連が緊急支援物資を配付してきている。支援内容は、食料、衛生用品、生活必需品、医療用品の配付に加え、教育、子どもの保護などのサービスが含まれる。

    地図:東グータ地域(2014年2月27日時点)
    Created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 3.0 license

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