ダマスカス南部、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況(5月18日時点)

※5月18日15時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映
ダマスカス南部、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況

イドリブ県、ハマ県北部の状況

まとめ:

  • 露/シリア軍は、ハマ県北部に対し、砲撃と空爆による攻撃を実施した。ハマ県北部のカフルジータやラタマナ地域は、激しい砲撃を受けた。(参考
  • 5月17日、アレッポ県西部では、親シリア政府武装勢力と反政府勢力が衝突した。戦闘は、18日朝まで継続した。この戦闘による負傷者が出たかどうかについては明らかになっていない。(参考
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  • 国連は、2018年に入り、シリア軍/露軍による病院への空爆は、92件に上ると発表。病院への空爆で89名が死亡し、135名が負傷したと伝えた。 病院への空爆は、北西部で増えている。国境なき医師団(MSF)は、シリアでは医療施設は定期的に攻撃を受けているが、ここ数ヶ月で更に攻撃が激しくなっていると伝えた。(参考
  • 5月18日、国連は、「2018年は、シリア紛争が始まってから、最悪の人道危機になっている。医療施設への攻撃については、シリアは、近代史で最悪の場所となっている」とし、民間人被害者の多さと医療施設への攻撃について懸念を示した。(参考
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  • 5月18日昼頃、ハマ市西部(政府側)にある政府軍の空軍基地で、複数の爆発が発生。爆発の原因は分かっていない。シリア人権監視団によると、この爆発で、少なくとも11名が死亡。爆発は、軍事施設内の武器補給廠と空軍基地で発生。イラン軍防空システムが標的となったとの情報もある。国営メディアは、爆発があったことだけを伝え、詳細については触れていない。(参考

地図:イドリブ県、ハマ県北部、アレッポ県西部(2018年1月末時点)
Derived from work by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

ダマスカス南部の状況

まとめ:

  • 過去24時間、ダマスカス南部の包囲地域(ヤルモック:ISIS支配)では、政府軍による軍事侵攻が継続。政府軍が優位に戦闘を進めている。政府軍は、タダモン地区とヤルモック地区には激しい砲撃と空爆を実施。この攻撃で民間人20名以上が死亡している。住民の多くはパレスチナ難民。(参考

  • シリア人権ネットワーク:5月17日、ヤルモックキャンプでは、シリア軍の砲撃により、男の子(バラア・カラリさん:6歳)が亡くなった。ヤルモックキャンプの住民の多くはパレスチナ難民。(参考)(参考2

    ※国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、2018年2月時点で、ヤルモック・キャンプには、約6,200人のパレスチナ難民が住んでいる。また、シリア全土では、約5万人のパレスチナ難民が政府軍に包囲された地域に住んでいる。(参考

地図:東グータ地域(2014年2月27日初版作成)
Created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 3.0 license

アフリン地域の状況

  • 過去24時間、アフリン地域では戦闘行為は行なわれておらず前線に動きはない。5月18日時点で、タルアフィアート地域は、クルド人民防衛隊(YPG)と親シリア政府武装勢力(NDF)が支配している。

    ※2018年1月20日、トルコ軍は自由シリア軍(FSA)とともにアフリン地域への軍事侵攻を開始。主にクルド人民防衛隊(YPG)と激しい戦闘を行った。2018年3月18日、トルコ軍がアフリン市を制圧した時点で、トルコ政府は、アフリン地域を完全に支配したと発表した。3月25日、YPGと親シリア武装勢力(NDF)支配下となっているアフリン地域の一部(タルアフィアート地域)について、トルコ大統領は軍事侵攻を行うとの発言をしたが、これまで軍事作戦は実施されていない。

    シリア人権ネットワークは、アフリン地域での戦闘による民間人被害者は、564名と発表している。(参考

地図:アフリン地域(2018年1月21日作成)
map created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

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