東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況(5月7日時点)

※5月7日15時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映
東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部、アフリン地域の状況

イドリブ県、ハマ県北部の状況

まとめ:

  • 過去24時間、露/シリア軍は、ハマ県北部とイドリブ県西部に対し砲撃による攻撃を実施。学校やモスクに対しても攻撃が行われ、建物の一部が破壊されるなどの被害が出ている。地上戦は行なわれておらず、前線に動きはない。
  • 5月6日、露軍はイドリブ県西部ジシュル・アシュシュグルにある学校(ラバ・アル・アダウィヤ校)に対して空爆を実施した。この攻撃により、同学校の校舎やフェンスの一部が破壊された。(参考
  • 5月6日、露軍は、イドリブ県政府ジシュル・アシュシュグルのモスクに対して空爆を実施した。この攻撃により、建物の一部が破壊された。(参考
  • 5月7日、首都ダマスカス南部の包囲地域(ヤルモック東部:反政府勢力が支配)からの避難者を乗せたバス(第四陣)が、ハマ県北部の前線付近に到着した。反政府勢力と露政府間での合意(4月29日付)に基づいた措置。61台のバスで反政府勢力戦闘員と住民1,757人が避難した。

    ※これまでのヤルモック東部からの避難者は、6,700人。17,000人がシリア北部へ避難することで合意しており、今後も住民と戦闘員の避難措置が続く。(参考

  • 5月7日、イドリブ県の包囲地域(フォア、カフラヤ)から住民を避難させるため、バスが入域したところ、住民が域外退避を拒否した。そのため、避難者を乗せる予定だったバスは、無人の状態で引き返した。(参考

    ※フォアとカフラヤは、2015年3月28日から反政府勢力(主にヌスラ戦線、イスラム国関連組織)に包囲された状態が続いている。

地図:イドリブ県、ハマ県北部、アレッポ県西部(2018年1月末時点)
Derived from work by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

東グータ地域の状況

まとめ:

  • 過去24時間、東グータ関連では大きな動きはない。
  • 5月6日、首都ダマスカス南部の包囲地域(ヤルモック:イスラム国支配)では、シリア軍とパレスチナ解放機構(PLA)が軍事侵攻を継続した。露/シリア軍は、ヤルモックに対して、激しい空爆を実施。複数の主要施設を制圧した。イスラム国とシリア政府間で、交渉が再開したとの情報もある。ヤルモックの住民の多くはパレスチナ難民。(参考

    ※ヤルモックキャンプは、2013年7月から政府軍に包囲された状況が続いている。元々、パレスチナ難民の非公認の難民キャンプとされていた場所。2015年4月2日、イスラム国(ISIS)戦闘員がヤルモック難民キャンプに侵入しキャンプ全域を制圧。ISISと反政府勢力が衝突した際、多くのパレスチナ難民が犠牲になった。現在も、民間人の多くはパレスチナ難民。(参考

地図:東グータ地域(2014年2月27日初版作成)
Created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 3.0 license

アフリン地域の状況

  • 過去24時間、アフリン地域では衝突は起きておらず前線に動きはない。
  • *** *** ***

  • 5月6日、トルコ大統領は、6月に実施する解散総選挙のマニフェストとして、シリア国内で新たな軍事作戦を実施することを掲げた。また、北イラクでクルド勢力に対する軍事作戦を実施する可能性についても示唆した。
    参考)(参考2

    トルコ政府は、これまでシリア国内で「ユーフラテスの盾」作戦、アフリン地域で「オリーブの枝」作戦と、2つの軍事作戦を実施している。

  • *** *** ***

  • 5月6日、シリア北部のアル・バブ市では、反政府勢力(アハラール・シャルキヤ)と武装したアル・ワキ一族との間で激しい銃撃戦が行なわれた。個人的な軋轢が原因と報じられている。この事件で、民間人7名が死亡した。(参考
    13名が死亡し、70名が負傷したとの情報もある。

地図:アフリン地域(2018年1月21日作成)
map created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

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