東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部の状況(3月14日時点)

※3月14日午前11時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映

東グータ地域、イドリブ県、ハマ県北部の状況

イドリブ県、ハマ県北部の状況

まとめ:

  • 露/シリア政府軍は、イドリブ県中部とハマ県北部の前線にて複数の空爆を実施した。
  • 過去24時間、政府軍と反政府勢力間の地上戦は発生していない。
  • 過去24時間、元ヌスラ戦線(HTS)と反政府勢力間(JTS)間の衝突は発生していない。
  • トルコ軍は、ハマ県北西部(イドリブ県南西部側)の2村を視察した。同地域に、トルコ軍の監視所を設置するための視察だった模様。現在、イドリブ県には、東部と北部の前線に、それぞれ3ヶ所(計6ヶ所)の監視所が設置されている。
    ※ イドリブ県東部にトルコ軍の監視所が設置されてから、地上戦は起きていない。新たな監視所が設置されることにより、政府軍と反政府勢力間の地上戦での衝突件数は減ると思うが、「トルコ軍管轄地域」としての色が更に濃くなることを意味する。

地図:イドリブ県、ハマ県北部、アレッポ県西部(2018年1月末時点)
Derived from work by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 4.0 license.

東グータ地域の状況

まとめ:

  • 過去24時間、露/シリア政府軍は、東グータの全地域で大規模な軍事作戦を継続した。
  • 政府軍は、全域で市街地に対する砲撃・空爆・地上戦を続けており、壊滅的な被害を与える。同時に、無差別的な攻撃により、引き続き、多くの民間人が犠牲となっている。
  • 記事:シリア人権監視団は、2月18日以降、東グータでは、民間人1,197名(子ども245名、女性164名を含む)が死亡したと発表。爆撃で建物の下敷きとなり発見されていない犠牲者もいるため、実際の犠牲者数は更に多い。
  • 13日、129名がワフィディーン検問所から退避した。国連を介した反政府勢力(ジェイシュ・アル・イスラム)と露政府との交渉に関係した措置の模様。避難者は、ダマスカス北東部に位置するドワイル地区(アドラ近郊)へ移動したと報じられている。シリア政府は、東グータからの避難者を同地区で受け入れ、支援サービスを提供する準備ができていると主張している。
  • 14日、新たに147名がワフィディーン検問所から退避した模様。
  • 13日、東グータ内の2地区で住民による抗議デモが発生。住民は、政府軍による無差別に近い攻撃を正当化させないため、反政府勢力(ファイラック・アル・ラフマン)に同地区から去ることを要求した。
  • 東グータを支配する反政府勢力2組織(ファイラック・アル・ラフマン、ジェイシュ・アル・イスラム)は、シリア政府との調停プロセスを継続。両組織の代表者が定期的にダマスカスへ訪問し、政府と交渉を続けていると報じられている。
  • 記事:12日、米国連大使は、「国連安保理がシリア(の停戦決議後に続く攻撃と民間人被害)について対応できないのであれば、米国は軍事行動を実施する可能性がある。”国際社会”が対応できない状況が続くのあれば、米国が行動せざるを得ない時がある」と発言した。

地図:東グータ地域(2014年2月27日時点)
Created by MrPenguin20, distributed under a CC BY-SA 3.0 license

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