アフリンの状況(3月16日時点)

※3月16日午前11時(シリア現地時間)から過去24時間の動きを反映

アフリン地域の状況

写真:シリアで生活するパレスチナ人難民の女性。
1948年にイスラエルが成立した際、多くのパレスチナ人が故郷を追われ難民となった。
シリアでは、2015年時点で約53万人のパレスチナ難民が生活していたが、シリア紛争後、その多くが隣国へ避難した。現在約20万人がシリアで生活している。(参考資料

まとめ:

  • トルコ軍と自由シリア軍は、アフリン地域の北部、西部、南西部で大規模な軍事作戦を継続した。
    過去24時間で、両勢力は新たに20村以上を占領した。
    ※アフリン市北西部は、供給路が無いに等しいため、クルド人民防衛隊(YPG)にとっては、包囲に近い状況になっている。そのため、大きく占領地域を失っている模様。
  • トルコ軍は、アフリン市街地に対し複数の空爆と砲撃による攻撃を実施し、民間人に犠牲者が出ている。
  • アフリン市からは数万人の住民が避難していると言われており、シリア政府軍下のノブル市へ向けて移動している。(記事
    ※報道が限られるため、避難者が検問所を通ることができているかは分からない。
  • 16日、アスタナで和平協議が行われる。トルコ政府は、アフリン地域の軍事目標について、イラン・露政府と合意に達することを目指すと報じられている。

地図:アフリン地域(2013年6月時点)
map created by Mouradi, distributed under a CC BY-SA 3.0 license.

トルコ軍の動き

  • トルコ軍は自由シリア軍とともに、北部、西部、南西部で地上戦を行った。また、アフリン市街地に対し激しい空爆を実施した。

自由シリア軍の動き

  • 自由シリア軍(FSA)の地上部隊はアフリン地域の北部、西部、南西部で侵攻を続け、大きく勢力範囲を広げた。
    ※アフリン市北西部では、YPGへの軍事物資の供給ができない状況が続いている。アフリン市北西部の兵站の状況が、FSAが優位に侵攻を進めることが出来ている要因の模様。
  • アフリン市周辺では、地上部隊による侵攻は行なわれていない。
    – 北部では12村、西部では7村、南西部では2村が制圧された

  • 過去24時間、FSAは、以下の地域を占領した。
    – 北部のマイダンキ村(堰堤西部)、マハビヤ村、クタン村、ベルクシリ村、ザルカ村、ジャバルベルケシュ村、ジャラキ村、クルセリ村、ジャルカム村、シャイクビラル村、ジャルクハトリ村、カッセム村
    – 西部のバラカ村、グマザンリ村、ハモラジョ村、シャイク・アルハディド村、ハリカラ村、ビルカ村、フルラジュ村
    – 南西部のミスケ・ファウカニ村、ミスケ・タフタニ村

クルド人民防衛隊(YPG)の動き

  • クルド人民防衛隊(YPG)は、FSAと激しい戦闘を続けているが、地上戦で劣勢に立っている。

その他

  • 米国務長官が解任されたことを受け、3月19日に予定されていた会談が延期された。トルコ政府は、マンビジ地域の交渉について前国務長官の退任は影響しないと話している。(記事
  • トルコ政府系メディア(AA):トルコ政府は、アフリン作戦を開始した1月20日以降、クルド人民防衛隊(YPG)戦闘員3,530名の”テロリスト”を”制圧した”と発表した。※この人数には、投降した、捕虜となった、または殺された戦闘員が含まれる。(記事

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